頭の中のスケッチ

窓から差し込む陽光を背にマグカップの縁を小さいランナーが走る。
一周するのに5分かかる。
小さな身体に汗が吹き出す。
窓の外の木枯らしが隙間風となり部屋の気だるい空気を対流させる。
時計は午後4時を指している。
もう何周しただろうか。
マグカップの外は崖。中は飲み残しのコーヒーの海を泳ぐ鮫だらけだ。
走らなければ。
私はその日、マグカップを一日中見つめていた気がする。


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