死骸

無造作に割られた西瓜のように醜かった。
まだほんのり赤みがかったフヤケた身を小魚がそっと近づいては逃げるようについばんでいる。
波は浜に打ち上げるでも、沖に押し戻すでもなく、残酷にそれを揺らしていた。
おそらく獲物を追いかけて車にでも轢かれたのであろう。県道から供養もせれずに誰かが海に放り投げたのか。
海水浴客達はそれを中心にして、たかり、輪になり囲っていた。好奇の視線を背に進み出て、死骸を袋に入れた。掴んだときに身と毛が少し剥がれた。感触で汗が噴いた。

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